『李良枝セレクション』及び『永遠年軽』をめぐるインタビューを受けました。記者は読売新聞文化部の川村律文さんです。
在日2世として母国・韓国と母国語との葛藤を美しい文学に昇華してきた李良枝。彼女の存在があったからこそ、私もまた、この国で自分の言葉で小説を書くことに「希望」を感じてきました。
李良枝に憧れて本格的に文学を志すようになった自分が、その没後30年、『李良枝セレクション』の編者としてインタビューを受け、また、刊行まもない『永遠年軽』の著者として自分の話をさせてもらえたことを思い合わせると、李良枝さんこそが私を”ここ”に導いてくれたのだな、と感じずにはいられません。そして、生き残った私は、ここからさらにもっと遠くへ行かなくてはならない。前に進むだけで精一杯。でも、行けるはずだ。「今からなのだ、と思う」。