2020-01-01から1年間の記事一覧
朝日新聞12月26日朝刊「本と共に生き延びる」にて「今年の3点』として、 ①アコーディオン弾きの息子(ベルナルド・アチャガ著、金子奈美訳、新潮社・3300円)②優しい暴力の時代(チョン・イヒョン著、斎藤真理子訳、河出書房新社・2420円)③ 荷を引…
カロリン・エムケ著、浅井晶子訳『イエスの意味はイエス、それから…』(みすず書房)の書評を書きました。担当編集者さんがつけてくれた「自分の正義は他者にも『誠実』か」という問いを忘れずにいたいです。 https://book.asahi.com/article/13989878 エムケ…
吉野靫著『誰かの理想を生きられはしない とり残された者のためのトランスジェンダー史』(青土社)の書評を書きました。 マイノリティが"叫び続ける"のは、そうしなければ生き延びられないためだ。一方、特別な労力を払わなくても生きていられる私たちがいる…
『クロマトピア 色の世界 写真で巡る色彩と顔』の書評を書きました。 めくったとたん、たちまち魅了された「色」の話。ショーン・タン『内なる町から来た話』も実にサイコーです。大好き。あと、森山至貴さん『あなたを閉じ込める「ずるい言葉」』の広告もあ…
スナウラ・テイラー著、今津有梨訳『荷を引く獣たち 動物の解放と障害者の解放』(洛北出版)の書評を書きました。 https://book.asahi.com/article/13864115 個人的な話になりますが、この1年半にわたって木村友祐さんと交わした往復書簡『私とあなたのあいだ…
カリ・ファハルド=アンスタイン著、小竹由美子訳『サブリナとコリーナ』(新潮クレスト・ブックス)の書評を書きました。 https://book.asahi.com/article/13803294 やはり非常に心揺さぶられた小説、グカ・ハン著、原正人訳『砂漠が街に入り込んだ日』(リト…
ジョン・M・キャロル著、倉田明子、倉田徹訳『香港の歴史 東洋と西洋の間に立つ人々』(明石書店)の書評を書きました。 https://book.asahi.com/article/13718761 「東洋と西洋の間に立つ人々」という副題に惹かれて手にした本書。はじめに、にあたる「歴史の…
『魯肉飯のさえずり』、できました。ロバプンノサエズリ、と読みます。 https://www.chuko.co.jp/tanko/2020/08/005327.html カタコトの日本語に台湾のことばをたっぷり織りまぜたママ語を話すオカアサンの気持ちをめいいっぱい想像したくて、書くことを決意…
『文藝』夏季号の緊急特集「アジアの作家たちは新型コロナ禍にどう向き合うのか」に寄せた「ウイルスよりも憂鬱」が、Web河出にて公開中です。 http://web.kawade.co.jp/bungei/3540/ 錚々たるアジアの作家たちによる、それぞれの拠点から見える現在地を描き…
ホルヘ・ミゲル・ココム・ペッチ著、吉田栄人訳『言葉の守り人』(国書刊行会)の書評を書きました。魅惑のマヤ文学を論じるのに、西江雅之著『ピジン・クレオル諸語の世界』(白水社)にある、翻訳をめぐる卓越な表現を引用できたことが、このうえなく嬉しかっ…
チェ・ウニョン著、古川綾子訳『わたしに無害なひと』(亜紀書房)の書評を書きました。 https://book.asahi.com/article/13533783 訳者の古川綾子さんと。 https://twitter.com/wenyuju/status/1275568087236882432?s=21 キム・ボラ監督『はちどり』に心揺さ…
エヴァ・メイヤー著、安部恵子訳『言葉を使う動物たち」(柏書房)の書評を書きました。 https://book.asahi.com/article/13472268 言葉を使う動物たち? この魅惑的なタイトルにほんのわずかでも心惹かれたならぜひとも一読をおすすめいたします!おそらく予…
정말기쁩니다 『空港時光』「出発」「日本人のようなもの」「あの子は特別」の3篇が韓国語に翻訳されました。 ニホン語で書くタイワン人として、育った国である日本とうまれた国である台湾の間を揺れながら、東アジアの近現代史をよく考えます。特に、この『…
杉田俊介著、『ドラえもん論 ラジカルな「弱さ」の思想』(ele-king books)の書評を書きました。 https://book.asahi.com/article/13414389 どうして自分はこんなにもドラえもんや藤子・F・不二雄作品に心惹かれるのか、その"秘密"がやさしくひもとかれる、F…
メーガン・C.ヘイズ、イェレナ・ブリクセンコヴァ著、田沢恭子訳『幸せに気づく世界のことば』(フィルムアート社)の短い書評を書きました。 https://book.asahi.com/article/13376932 フィルムアート社のサイトで、(なかなか贅沢な)試し読みができます htt…
カルメン・マリア・マチャド著、小澤英実、小澤身和子、岸本佐知子、松田青子訳『彼女の体とその他の断片』(etc.books)の書評を書きました。 https://book.asahi.com/article/13343414 ……わたくしごとながら、わたくしにとっては、初めて本格的に取り組んだ…
https://www.doshinsha.co.jp/hahanohiroba/ 童心社「母のひろば」671号にエッセイ「カタコトのニホン語のオカアサンたちが幸せでいられる国」を寄せました。 姪っ子のももちゃんと読んだ「ももんちゃんあそぼう」シリーズや、せなけいこさんの「ねないこだ…
管啓次郎「貴州二十四葉」、温又柔「国と国の際で──「中国」旅行ノート 貴州編」の2編からなる「デュアル旅行記」が、このたびデジタルリトルプレス化しました本屋B&Bのオンラインストアで購入できます。 詳しくは→https://bookandbeer.theshop.jp/items/2…
4/7発売予定『文藝 2020夏季号』、緊急特集 アジアの作家は新型コロナ禍にどうむきあうのか にエッセイ「ウイルスよりも憂鬱」を書きました。 詳しくは→http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309980072/ 常に書くことで、不安を鎮めたり怒りをなだめてきまし…
※中国語のあとに日本語があります※ 我接受了臺灣雜誌〈秋刀魚〉的訪談。這是一本揭示「開始探索日本」的概念,介紹生活、藝術、設計、歷史、科學等面向的文化雜誌。 「新しい日本を発見しよう」というコンセプトを掲げ、生活・アート・デザイン・歴史・科学…
社会課題にコミットするメディア「ビッグイシュー日本版」最新号の特集は、"移民社会"を生きるヒントです。 バングラデシュのご家族に密着する田川基成さんの魅力的な写真ではじまります! ウェブメディア「HAFU TALK / ハーフトーク」をたちあげた下地ロー…
敬愛する方々が編集委員を努める「週刊金曜日」にて、いま、この国で、書く≒生きることをめぐって、話しました。取材というよりは、インタビュアーである植松青児さんとの深い対話の賜物のような記事だと思っています。 「モデル・マイノリティなんて本当は…
木村友祐さんとの往復書簡「私とあなたのあいだ――この国で生きるということ」、2020年3月3日に第一便を公開予定。以降、毎週火曜日に手紙は続きます どうかお楽しみに! 詳細は→ https://webmedia.akashi.co.jp/categories/849 上の写真は、2016年12月、青…
2020/02/16 神戸大学インテリジェントラボラトリにてトークイベント!お越しくださるご予定の皆々様、お目にかかれるのを楽しみにしています (昨年9月、東京・神田神保町「週刊金曜日」編集部にて。初対面ながら意気投合した『よい移民』翻訳者と『真ん中の…
荻上チキさんが、セッション袋とじ、のコーナーに招いてくださいました。 あこがれの番組のため、前夜から緊張でどきどきしましたが、スタッフの方々を含め、あたたかな雰囲気のスタジオで、番組がスタートするや否や、荻上チキさんに丁寧に解きほぐされなが…