🕊温聲提示🕊

温又柔が、こんなことします、や、こんなこと書きました、とお知らせするためのブログ。

✏️『「不自由さ」のなかで書くこと 李良枝没後30年に寄せて』を『群像11月号』に寄せました

10/7発売『群像11月号』に、エッセイ「『不自由さ』のなかで書くこと 李良枝没後30年に寄せて」を書きました。実は400字詰め原稿用紙約25枚分のこの原稿は、諸事情により「お蔵入り」となりかけたのですが、幸い、『群像』が載せたいとおっしゃってくれて、無事、日の目をみることができて、ものすごくホッとしています。李良枝の創作のほとんどが『群像』誌上で発表されたことを思えば、かえって良かったのかな、とも。そして、今、気づいたのですが、李良枝がソウルの下宿で書き上げた草稿を「何度も書き直し、さらにまた書き直した末に、ようやく」『群像11月号』に「ナビ・タリョン」という題名で掲載されたのは1982年。そのちょうど40年のちのこの10月、李良枝という作家をめぐる自分のエッセイを『群像』で発表できることの、不思議かつ幸福な巡り合わせにちょっと驚いています。

小川公代さんのエッセイと並んでいて嬉しい。

『群像』編集部が私の文章に付けて下さった「小説家同士の時代を超えた共鳴」というフレーズに、ちょっと身震いしてしまいました。共鳴は続く。

https://twitter.com/gunzo_henshubu/status/1578222973885902848?s=20&t=gRx-5SihyQiVGNWKfP5byg

私たちは自分が思うほど、「自由」ではない。だからこそ、「不自由」と嘆く「自由」を守るためにも、書き続けます。