🕊温聲提示🕊

温又柔が、こんなことします、や、こんなこと書きました、とお知らせするためのブログ。

娘に揺さぶられる父の「ふつう」 朝日新聞インタビュー記事🎙

『永遠年軽』書評に先立って、『祝宴』のインタビュー記事が掲載されました。「多数派の視点から、少数派が抱える困難をどう立ち上がらせるか」。これが私の目下の課題。それを深く理解してくださっている記者から、「ふくよかな長編」と称してもらえて、ほろり。

2022/11/30朝日新聞夕刊より

記事では、9月に刊行した『李良枝セレクション』にも言及してくださっていて、とても嬉しい。李良枝は私にとってまさに「作家としての原点となった先人の一人だ」。「由熙」や「刻」そして「除籍謄本」。李良枝作品の主要人物たちの、ことばを使うことに対する尋常ならざる潔癖さは、今も私の心を揺さぶる。その上でなお私は、李良枝が切り開いた獣道の先には、「安心して何語でもない音を発せる場所」があるはずだと信じながら書くことを継続したい。