🕊温聲提示🕊

温又柔が、こんなことします、や、こんなこと書きました、とお知らせするためのブログ。

2018-01-01から1年間の記事一覧

12・26 毎日新聞夕刊「私だけの東京」でとりあげられました

記事の中にもありますが、外国籍を持ちつつ人生の九割以上を日本の東京で過ごした私に、あなただけの東京を聞かせてほしい、と取材依頼があったときは、ちょっとじんとした。取材中も、"当事者"であるわたし以上に、東京は、日本は、すでに日本人だけの社会…

🍚長篇小説「魯肉飯のさえずり」(アンデル)🍚

おはなしの主人公は、わたしと同世代の女性とその母親。ふつうの人生をふつうに歩んでいたつもりが、ささやかな違和感がつみかさなり、みしみしと心身が軋んでゆく娘と、日本という異郷で最愛の娘に必死でむきあってるものの、なんとなくズレてしまう母親。 …

🛫『空港時光』(河出書房新社)🛬

2018年の出来事でもっとも喜ばしかったことの一つは、『空港時光』が河出書房新社さんより刊行されたこと。 くまざわ書店南千住店の店長さんがつくってくださった栞は宝物。 なんと飛行機専門誌の月刊エアライン9月号にとりあげられたのも、とても嬉しかった…

多和田葉子さんとの対談。「移民」と日本の純文学について。

現在発売中「文學界1月号」にて、多和田葉子さんと対談しました。 多和田葉子さんの新刊「穴あきエフの初恋祭り」刊行を記念して、光栄なことに、わたしがお話させてもらうという機会を授かりました。 多和田葉子さんは私が最も敬愛する作家のおひとりで、対…

「国語」から旅立って エッセイ更新されました。

新曜社ウェブサイトで連載中 「国語」から旅立って 第❸回目が更新されました。 https://www.shin-yo-sha.co.jp/yorimichipensees/wen-3/ ドラえもん(小訂當)や、成龍(ジャッキー・チェン)の声、中3のとき古典の授業で接した漢文…わたしが耳にした日本語の中…

長篇小説「魯肉飯のさえずり」連載第6回め

小さな文芸誌アンデルの11月号が届きました。ダンディな牛が素敵 第2章、異国での子育て--一九九二年、東京 雪穂-- がはじまります。中学受験を控える桃嘉は12歳。この章では、おはなしの中心は桃嘉のおかあさん・雪穂です。 余談ですが、雪穂の視点にうつっ…

「すばる12月号」に短篇小説「誇り」を寄せました。

11/6発売「すばる12月号」http://subaru.shueisha.co.jp/ に短篇小説「誇り」が掲載されます。 学生の頃、大学付近の神社の傍でとあるビラを目にして以来、ずっと書いてみたいと思っていた内容を、酷く暑かったこの夏、発作的に書きあげました。 すばる編集…

TOKYO FM未来授業に出演しました🌱

2018年10月22日〜25日の4日間、TOKYO FM未来授業に出演いたしました。 「言葉とアイデンティティ」を考える1週間にしましょう! とお声をかけていただき、複数の文化、複数の言語を行き来しながら育った経験がいつしか糧になっていった、という話をしてきま…

NHKラジオ文芸館で「被写体の幸福」が読まれます🌱

10月22日月曜日午前1時5分~NHKラジオ文芸館で、私の「被写体の幸福」を鎌倉千秋さんが朗読してくださいます。とっても嬉しい😊 語りと音響効果で構成される"読む短編小説"を味わう深夜が待ち遠しい…🌙 http://www.nhk.or.jp/bungei/

長篇小説「魯肉飯のさえずり」連載第5回め

涼しくなってきましたね。今月も、小さな文芸誌アンデルの最新号が届きました! やさしいはずの夫・聖司の浮気が発覚? でもそれ以上に桃嘉がショックだったのは… 「桃嘉 〜ふつうの女の子〜 」篇は、これにて最終回。来月からは、桃嘉のおかあさんこと雪穂…

「国語」から旅立って エッセイ新連載

10・1より、新曜社ウェブサイトにてエッセイの新連載はじまりました。 https://www.shin-yo-sha.co.jp/yorimichipensees/wen1/ 書くことは、ことばを記録すること。声を紙の上に刻むこと。「国語」の時間にひらがなをおぼえて以来、書くことといえば、日本語…

『暮らしの手帖96 10-11月号』に随筆を寄せました。

9・25から店頭に並ぶ『暮らしの手帖10-11月号』に散文を寄せました。 "エッセイ"ではなく、まさに"散文"と呼ぶのが似つかわしい佇まいのレイアウト。わたしは「ひらがなの宛先」と題した文を書きました。酒井駒子さんの挿画がたまらなくうれしい 暮らしを大…

白水Uブックス『台湾生まれ日本語育ち』

『来福の家』に続き、『台湾生まれ日本語育ち』もめでたく白水Uブックスに仲間入りしました。 単行本、繁体字中国語版とつづき、AKI INOMATAさんによるチャーミングな東京やどかり×台北地図の表紙が、今回もとてもいとおしい 今回は、帯の文字を書かせてもら…

長篇小説「魯肉飯のさえずり」連載第4回め

9月号の「アンデル」届きました! わたしのおはなしの主人公のちいさな声、つづいてます。 著名ブランドの高級な靴でも、自分の足にあわなければ、ただ痛いだけ…さっさと脱いじゃえばいい。 みたいなこと考えながら書いています。 よろしくお願いします イン…

8・22 朝日新聞夕刊文化面で取り上げられました

「語り手の生まれた場所、使う言語、性別、年齢を自分から変えたことで、筆致がのびのびしている」との評がうれしい。あと、一面に顔写真がのっててドキドキしました。 個人的にありがたいなぁと嘆息したのは、台湾語の音や意味をめぐるややこしいルビをきっ…

✈︎飛吧!!出發。〈空港時光〉在日本發行✈︎

私は今年の1月から全12回の予定で毎月『聯合文學』にコラムを寄稿しています。 『來福之家』の訳者・郭凡嘉さんの翻訳だから、安心❤︎ そんな凡嘉さんの翻訳で『真ん中の子どもたち』が台湾で刊行されたことを記念し、最新号には「〈真ん中の子どもたち〉の特…

長篇小説「魯肉飯のさえずり」連載第3回め

今月も、小さな文芸誌"こと「アンデル」でました! 「魯肉飯のさえずり」は、3回めです。作品の舞台である2004年頃の東京は、八角もナンプラーもパクチーやコチジャンですら、今ほど手に入れやすくなかったなぁ、などとなつかしく思い出しつつ。 「妻である…

福音館書店『母の友』9月号にエッセイを寄せました🐢

先々月、先月に続き、「母の友」にエッセイを寄せました。亀がかわいい。亀すきだな。数のはなし、という特集がまたいい。算数にがてなわたしも、すごく面白かった! さて、わたしのは…。全家福、の字面が気に入ってます。ゼンカフク、でも、quanjiafu、でも…

月刊AIRLINE 2018年9月号に取り上げられました✈︎

なんと!飛行機専門誌の月刊エアライン 2018年9月号の、「空港時光」が取り上げられました✈︎ 「こういうところで(書評が)出るのは素敵ですね!」と担当者さんからご連絡をもらって、あまりにうれしくて、掲載誌送ってくれるというのに待ちきれずに、自分で一…

7・22 レースカーテンの隙間から@VACANT、ありがとうございます。

去る7・22、渋谷区神宮前三丁目の路地にある素敵な建物「VACANT」にてトークイベント「レースカーテンの隙間から:翻訳とマイノリティと」がありました。 写真左から、司会者の江口研一さん、都甲幸治さん、ミヤギフトシさん。 2011年から続くAmerican Boyfri…

7・18 毎日新聞夕刊Interviewで取り上げられました

7・18、毎日新聞夕刊にインタビュー記事が掲載されました。 「フライトに臨む人々のドラマを軽やかに描き、その何気ない機敏が日本と台湾の歴史をほぐす」。 歴史をほぐすこと。まさに、わたしが小説をとおして試みたいのはこれだなぁ、と納得! 非常に励み…

7・7 東京新聞夕刊文化面「土曜訪問」で取り上げられました

7・7、七夕の日の夕刊で取り上げられました。 「この本(『空港時光』)は、今後もっと台湾の多面性に向き合っていきたいという宣言書でもある」。 私がいまいちばん感じていることを、いち早く活字にしてくださった東京新聞のHさんに感謝! 取材、撮影場所は…

5・27、岸政彦さんとの対談が、ブクログ通信で記事になりました!

5・27、青山ブックセンター表参道店で行われた岸政彦さんとの対談がブクログ通信で記事となりました。 当日、来てくださった方々、行きたいなぁと思ってくださりつつもかなわなかった方々、『はじめての沖縄』をはじめ、岸さんのご著書にご興味ある方々、ぜ…

7・22 イベントのお知らせ。

Talk: レースカーテンの隙間から:翻訳とマイノリティと 2018.07.22 sun START 16:30 美術家・ミヤギフトシさんの小説三部作の最後となる小説「ストレンジャー」(『文藝2018年秋号』)の完成を祝してのイベント。2011年から始まったAmerican Boyfriend企画ト…

「すばる8月号」に紀行文「国と国の際で--〈中国〉旅行ノート貴州編」を寄せました。

7/6発売「すばる8月号」に中国・貴州を旅した際の紀行文を寄せました。 今年2月上旬、ミャオ!という件名のメールが届き、ミャオの響きに心惹かれてはじまった中国・貴州省への旅。「日本に住む台湾人」として「中国」を旅しながら、身分証や言語のことなど…

長篇小説「魯肉飯のさえずり」連載第2回め

"小さな文芸誌"こと「アンデル」(中央公論新社)、空を飛ぶカモメが夏らしい7月号、でました。 魯肉飯のさえずり、は、第2回めです。 頭痛もちの専業主婦・桃嘉は、"完璧"な夫・聖司を喜ばせたくて、母のふるさとの味・魯肉飯をつくろうと試みるのですが… よ…

福音館書店『母の友』8月号にエッセイを書きました。

先月号に続き、8月号にもエッセイを寄せました。おかあさんになったばかりの親友・Nちゃんに捧げる一篇。題して、「パオパオを待ちながら」。 石川恭子さんの絵がやっぱり素敵。 特集は、8月らしく「平和のためにできること」。 https://www.fujisan.co.jp/p…

6・27「旅立ちのよる」@下北沢B&B、ありがとうございます。

去る6・27、小島ケイタニーラブ『はるやすみのよる』×『空港時光』W刊行記念「旅立ちのよる」にお越しくださった皆々様、遅ればせながらありがとうございました。 pontoと名付けた音楽家×小説家による音とことばの往復書簡からうまれる演奏×朗読のパフォーマ…

『空港時光』(河出書房新社)、もうすぐ発売!

6・25、新作短篇集『空港時光』(河出書房新社)が発売されます 羽田国際空港⇄台北松山空港(機内含む)を舞台とした10の短篇小説+紀行エッセイ「音の彼方へ」収録。 http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309026954/ 空港のラウンジとか、ターミナル駅のカフェ…

長篇小説「魯肉飯のさえずり」連載第1回め

"小さな文芸誌"こと「アンデル」(中央公論新社)の今月号より、"小さな作家"温又柔の連載小説がはじまります。 タイトルは、『魯肉飯(ロバペン)のさえずり』。 第1章は、ふつうの女の子。 魯肉飯をはじめ、台湾ごはんがちょいちょい出てくる予定。 おはなしの…