2022/10/21(金)TBSラジオ【アシタノカレッジ】におじゃましてきました。
武田砂鉄さんが、『李良枝セレクション』(白水社)収録の小説「除籍謄本」や、『永遠年軽』(講談社)収録の入管法を巡って書いた「おりこうさん」、そして11月下旬刊行予定の『祝宴』(新潮社)にも言及くださって、大変充実した約30分間を過ごしました。
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【YouTube】https://youtu.be/6tzTbmNxbO4
ところでお話の中で、木村友祐さんとの往復書簡『私とあなたのあいだ いま、この国で生きるということ』(明石書店)で私が書いた「このままでいい、このままのほうが都合がいい、とひそかにほくそ笑む者たちの神経を逆撫でするような声を積極的に発する必要がある」という部分を武田さんが読み上げてくださったのですが、自分が書いたはずの文章を武田さんの声を通して聞いていたら、みるみると力が湧くのを感じました。絶望感に抗うべく、希望を込めて綴った自分の文章に、武田さんの意志も加わるようで。一旦、文字にしたことばが、私だけのものではなく、他の人のものにもなったことの力を感じるようで。
武田さんは、『きらめく拍手の音』の著者で、映画監督であるイギル・ボラさんが来日した際、私と対談した時の記事もお読みくださってて、おかげで私も、ボラさんとでなければ交わせなかった数々のことばが新たに甦るのを感じ、何かこう、忘れていた大切な宝が自分の胸のうちで久々に煌めいたような心地にもなりました。
さて、出演を控えて緊張していたら、大好きな歌が流れてきて思わず涙が出そうに。いろんなことがあって、もどかしくて、一体、何を思えばいいのかひどく混乱した時、どうしようもなく会いたくなる人がいる。読みたくなる本がある。聞きたくなる音楽がある。観たくなる映画やコントや漫才がある。武田さんと話したら、自分は自分の大事なものにものすごく支えられているのだと改めて気付かされました。武田さん、番組プロデユーサーO氏をはじめ、緊張していた私を温かく迎えてくださったアシタノカレッジのスタッフの皆皆様方、本当にありがとうございます!そして、秋の夜長にリアルタイムで番組に耳を傾けてくださった方々も謝謝📻