🕊温聲提示🕊

温又柔が、こんなことします、や、こんなこと書きました、とお知らせするためのブログ。

✏️「日本語のなかの何処かへ」第11回めが掲載されました。

発売中『世界2月号』に、「日本語のなかの何処かへ」載っています。

「不太會學習,只很愛學習」な私。考えてみれば、まだ字が書けなかった頃から(ドラえもんが出てきそうな引き出し付きの)机に向かって「勉強」しているごっこがとても楽しかった子どもでした。自分のからだよりもずっとおおきな机に向かうかつての小さな私?みたいでとても愛おしくなる趙文欣さんのイラストに頬が緩みます。

「日本語のなかの何処かへ」と題したからには、この連載が始まって以来、『悲情城市』のトニー・レオンと李良枝の「除籍謄本」及び「かずきめ」を一緒にあわせて考えたかったのですが、なかなか難しく、何度も挫折をしたのち、今回、やっとできました。とはいえ、まだ十分に考え尽くしたとはいえないので、連載が終わった後も引き続きこの件についてはあちこちで書いてゆけたらと思っています!

先月、リニューアルしたばかり『世界』。かわいい♪  今回の二つの特集は「リベラルに希望はあるか」と「受験という迷路」。特に、鳥羽和久さんの「受験後遺症の大人たち」は、「勉強」のほんとうの楽しさ、について改めて考えさせられました。特集以外にも興味深い論考もいくつもあって、今月も『世界』とても読み応えがあります。キム・ウォニョン氏の発言「わたしがやりたいのは、互いに何の関係もなく交流もない複数の世界を一つの空間へと引き寄せること」を引用し、「これは自分たちが実践したいことでもある」と結ばれている編集後記を読みながら、こういう場所で、書くという方法で、1年に亘って、たっぷりとあれこれ考ええてきた自分の幸福を感じ入ります。そう、私の連載も次回で最終回! とりあえずの着地点にむかって、頑張ります。どうか楽しみになさってください。