🕊温聲提示🕊

温又柔が、こんなことします、や、こんなこと書きました、とお知らせするためのブログ。

サイン誕生👼

最近、9歳の姪っ子が私のサインに添えるマークを考えてくれました。

姪っ子・モモちゃん考案のサイン👼

今までは自分の名前をぎこちなく書かせてもらうだけでしたが、これを契機に姪っ子が考案してくれたマークを添えることにしました♪

それにしても、私は素敵な本ばっかり作ってもらってる。一冊いっさつが本当にしみじみ愛おしい。それぞれの版元の担当編集者さんたちが恋しくなってしまいます。もちろんかれらは私だけの担当ではなく、しかも今の時期、絶対に魔の年末進行!で大忙しだろうから、「お元気でー」と念を送るのみ。良い本を作ってもらった最大の恩返しは、次なるいい作品を書くこと。あ、あとすごく売れること? それは私の本ではちょっと難しいので、どうかどうか、せめて赤字ではありませんように(切実)。そして、これからも、私の本を作りたいと思ってくださる方々と良いお仕事ができますように。そしてそして、全国各地の書店さんで私の本を推してくださる方々が、私の本を置く(売る)ことを楽しんでいられてますように。そしてそしてそして、図書館の方々からも「温又柔の本ならぜひとも入荷しなくちゃ!」と思ってもらえる作家でいられますように。この場を借りて🕊

ちょっと小籠包にも似てるとお褒めの言葉をちょうだいしたサイン♡

✏️エッセイ「この名にちなんで」&「それらしくない名前」書きました。

あかるく、軽やかな雰囲気のデザインに生まれ変わった岩波書店『世界』2024年1月号に、温又柔の連載「日本語のなかの何処かへ」の第10回め分も掲載されました。

冒頭に引用した文章にちなんだイラストを描いてくださる趙文欣さんに何回も感動させられます。

毎回、とっても素敵なイラストで呼応してくださる趙文欣さん。リニューアルされたデザインとあいまって、蜜蜂と花畑にキュンとしてしまった温です。桐野夏生さんのインタビューや、多和田葉子さん、武田砂鉄さんの新連載、錚々たる方々のお名前が眩しいリニューアル号。

とりわけ、私が学生の頃に懸命に読んだ著者のお一人、駒込武さんのご論考との「共演」が感慨深いです。今号で最終回を迎える中村隆之さんの「ブラック・ミュージックの魂を求めて」も面白かった・・・伊藤詩織さんが聞き手をつとめたワヨミ/ポールニマさんのインタビューも必読です(しかも最後の頁には、トニ・モリスン『暗闇に戯れてー白さと文学的想像力』を翻訳なさった都甲幸治さんのメッセージが!)改めて、自分がここで連載を持たせてもらえたことに、今まで以上に姿勢を正したくなります。

「日本語のなかの何処かへ」も、ついに10回めを迎えました。今回は、名前について。私は相変わらず、名前のことばかり考えています。というわけで、この「姉妹篇」こと、「それらしくない名前」というエッセイもアップします🐝🌷

四元康祐さんとの”共演”が嬉しかったです。

「それらしくない名前」については、有料記事ですが、こちらもどうぞご参考くださいませ。

www.nikkei.com



 

 

 

 

 

 

✏️「日本語の住人として」書きました。

先日(12/3)、毎日新聞第一日曜日に斎藤幸平さんの「分岐点、その先へ」と交代で連載中「日本語の住人として」が掲載されました。

このコーナーでは毎回、日本語の中で暮らしながらも日本人ではないとみなされる立場にある私が、ずっと思ってきたこと、今思っていること、これからも思うであろうことを、書きたいがままに思いきり書かせてもらっています。「言いたいことを、言う」。この「自由」の重みを、この「自由」を享受できるのは当たり前という状況でうっかり忘れてしまうことだけはないように、といつになく自分に向かって言い聞かせたくなっています。

過去10回分のアーカイブはこちらにあり〼(有料記事です、スミマセン)。

mainichi.jp

 

 

 

✏️リレーコラム「たしなみ」が掲載されました。

先週の水曜日「たしなみ」は、私の番でした。

今回は、風邪を引いた、のマナー。頑張れないときはここぞとばかりに頑張らない温。そんな自分とちがっていつも何かと頑張りすぎる心優しい人たちに捧げたいエッセイとなりました。それにしてもだんだん寒くなってきました。皆々様どうかご自愛を。

✏️ZINE『あいだからせかいをみる』(生活綴方出版部)ができました。

 このたび、敬愛する言語学者かつ教育者、文筆家でもある辻野裕紀さんの粋な計らいで、ZINE『あいだからせかいをみる』を作りました。

 素敵な装幀は佐々木未来さん(なんて素敵なお名前!)。編集・本文組版は三輪舎の中岡祐介さん。

 2016年および2019年に九州大学伊都キャンパスで行われた三つの対談・鼎談を素材に活字化した一冊です(三度にわたって九州で私を迎えてくださった方々が懐かしく恋しい)。ページを捲ると、辻野さん、深沢潮さんと交わした言葉がホクホクと蘇って、心躍ります。とっても大事な話をじっくりたっぷりできる人たちとの幸せな出会いに恵まれるたび、私ってつくづく、ノー・おしゃべり、ノー・ライフだなあ、としみじみ思います。このZINE欲しい!読んでみたい!と思ってくださった素敵なあなた。購入方法は以下をご覧くださいませ。

tsudurikata.square.site

 遠からず、刊行記念に何か楽しいこともやるかも? 続報、どうぞお待ちくださいませ。

 この慎み深い青色とやさしい黄色の紙がとても愛おしい。

✏️「日本語のなかの何処かへ」第9回めが掲載されました。

発売中「世界12月号」(岩波書店)に、「日本語のなかの何処かへ」第9回めが掲載されました。

毎回、見事な呼応をしてくださる趙文欣さんのイラスト。今回は草陰に潜む。

思い出させる存在、というタイトルは、最近読んでいるジュンパ・ラヒリの新作『思い出すこと』にあやかってつけました。

 ここにしか、居られないのではない。ここにこそ、私は居たい。小説を一作、また一作と発表する機会を得るたびに、その思いが強くなってゆく。文化の「中心」が、私にはやはりあまり居心地がよくないらしいのだ。

✍️小説「二匹の虎」が『すばる2023年12月号』に掲載されます。

 2023/11/06発売予定『すばる12月号』に中篇小説「二匹の虎」が掲載されます。

掲載誌が届き、二匹の虎がじゃれ合う表紙に、おもわず涙ほろり。

 空港から始まる一篇です。

近藤愛さんによるチャーミングな二匹の虎のイラストが、こちらにも🐅🐅♪

 作品にちなんだチャーミングなイラストに囲まれたタイトルと著者の名前を眺めながらあまりにも嬉しくて、夢じゃないといいのだけど、と夢心地に。これだけでもふわふわとしてしまうのに、なんと同号には、2004年に行われたアニー・エルノー氏と津島佑子さんの対談が再録されているのです。しかも司会・通訳を務めたのはアゴタ・クリストフ『文盲』の翻訳でもよく知られる堀茂樹さん。

津島さんの笑顔が恋しくなります。

 昔々、まだ大学院生だった私はリービ英雄さんや川村湊さん、司修さんらのもとで文学を学んでいたのですが、そのご縁で、津島佑子さんとお目にかかる機会に恵まれたことがあります。私も小説を書きたいのだけれどなかなか思うように書けなくて、と図々しくも津島さんに言ってのけた二十代半ばの私に、小説を書くのは面白いものね、とおっしゃってくださった津島さんの言葉の意味が、四十歳を過ぎた今、やっと、わかりつつある気がしています。

 そして、今回の『すばる』。私の小説の次の頁には、エリザベス・コールさんの「エアプランツの日記」が(翻訳は由尾瞳さん)。「息子たちが大きくなったら、自分たちの子供時代について、どう話すのだろう? 両方でいることについて。言葉で表現できるのだろうか?」 ああ、これは私が、まさに今も、自分の子供時代について、小説を書くという行為によって、試みたいことの一つだなと思う。両方でいる、あるいは、二つ以上のものとしてある、ということについて。私は書きたかった、書いてみた、書き続けたい、また書くだろう。