🕊温聲提示🕊

温又柔が、こんなことします、や、こんなこと書きました、とお知らせするためのブログ。

🎥「エドワード・ヤンの恋愛時代/獨立時代』劇場パンフレットに寄稿しました。

2022年のヴェネチア国際映画祭でワールドプレミアされた『エドワード・ヤンの恋愛時代』4K版が、この夏、TOHOシネマズシャンテほかにて劇場公開されます。その劇場版パンフレットにエッセイ(約4000字)を寄稿しました。

パンフレットには映画の詳細の他に、濱口竜介監督による素晴らしい解説「エドワード・ヤン 希望は反復する」や、高姸さんが描いたものすごくかっこいい「獨立時代」のイラストも!

 私にとって最も敬愛する”芸術家”のうちの一人であるエドワード・ヤン。彼と彼の映画について書かせてもらう機会を頂戴した際は、文字通り、天にも昇る心地でした。

『私のものではない国で』にある、「2016年、『牯嶺街少年殺人事件』の4Kレストア・デジタルリマスター版が発売されると知ったときはうれしさのあまり小躍りした」という私の文章を見つけて「小躍りした」とおっしゃってくださった配給会社の方からご連絡いただいた日は、まさに小躍りしたくなりました。とはいえ、映画にさほど詳しいわけでない自分が、エドワード・ヤン監督の映画について水準に見合うものが書けるか心配でドキドキしたのも本音。それでも、この原稿を書くことは、PATU Fanによる素敵なZine『あの日の物語を奏でるaboutタレンタイム〜優しい歌』でヤスミン・アフマドついて書かせてもらった時と匹敵するぐらい、たいへんだけどそれ以上に幸せなことのはずだ! という自分の直感を信じて、心して執筆依頼を引き受けることにしました(ヤスミン・アフマド監督もまた、私の最も愛する表現者のうちのお一人なのです)。そして私の直感は正しすぎました。願わくば、劇場で『恋愛時代』を鑑賞し、心惹かれた方々が、パンフレットを捲って偶然出会った私の文章によって、エドワード・ヤンが創りあげた「世界」に、もっと興味を抱きますように。

映画史上に屹立する『牯嶺街少年殺人事件』(1991)に続く、1990年代の台北が舞台のこの”現代”映画を、ぜひ劇場の大画面で🎥

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