🕊温聲提示🕊

温又柔が、こんなことします、や、こんなこと書きました、とお知らせするためのブログ。

🚩「風の色」掲載されました。

8月7日・8月14日合併号に、連載中のコラム「風の色」が掲載されました。編集部がつけてくれたタイトルは、「国」という字にたじろぐ……。

 ペロシ訪台関連のニュースに、胸が騒ぐ日々。アメリカが、台湾を「守る」目的はなんだろう? とつい考えてしまう。民主主義のため? でも、仮に、台湾海峡で何かが勃発するとしたら、傷つくのは台湾でアメリカではない。中国が台湾を「死守」するために疲弊すれば、密かにほくそ笑むのはアメリカかもしれない。台湾は武器をたくさん買ってくれるかもしれない。中国と米国。「挑発」しているのは、どっち? 私がこんなことを言ったらまた、我々のように中国の脅威をありありと感じているわけでもないおまえがわかったような口をきくな、と、とうの台湾人たちの反感を買うかもしれない。でも私は知っている。「有事」のたびに、実際に傷つけられるのは「国」そのものではなく、「国」同士の思惑のせいで、日常が脅かされる人々に決まっているのだ。怖い。怖くてたまらない。