🕊温聲提示🕊

温又柔が、こんなことします、や、こんなこと書きました、とお知らせするためのブログ。

2021-01-01から1年間の記事一覧

🍎「日本語に住みついて」第3回が掲載されました

信濃毎日新聞で連載中「思索のノート」第3回めの掲載紙が届きました とある空想ばかりしてた子どもの頃の話。原稿を受け取った担当編集者さんから、クシシュトフ・ キェシロフスキ監督『ふたりのベロニカ』を思い出した、と言われてすごくうれしくなった1篇…

📚 他者と共にいるために

佐藤=ロスベアグ・ナナ編著『翻訳と文学著者』(みすず書房)の書評を書きました。 https://book.asahi.com/article/14349880 書評内でも触れましたが、アイヌ文学者・鳩沢佐美夫の「自己構築」をめぐる編著者の論考「証しの空文ー鳩沢佐美夫と翻訳」に大変な…

🌷バースデー・ドネーション🌷

バースデー・ドネーションとは、誕生日を迎えたひとが、そのお祝いを友人や知人にしてもらう形で、支援したい団体に寄付をする活動です。こういう活動があるとはじめて知ったときから、いつか挑戦してみたいと思ってました。 そんな今日、5月14日は、私の誕…

🍎「日本語に住みついて」第2回が掲載されました

信濃毎日新聞で連載中「思索のノート」第2回めの掲載紙が届きました お隣の「文化の森へ」の投書、「出所者を支える」がとても興味深い。筆者の伝田勝洋さん曰く再犯で逮捕される出所者は「(前科のある)自分を誰も相手にしてくれない」「家族も世間から嫌な…

📚失われた記憶の居場所をつくる

瀬尾夏美著『二重のまち/交代地のうた』(書肆侃侃房)の書評を書きました。 https://book.asahi.com/article/14340812 被災後、陸前高田へ移り住んだ瀬尾さんが、ツイッターで刻々と綴った復興への“あわいの日々”を記した前著『あわいゆくころ 陸前高田、震災…

📚お金と性差別のからみあいを探る

イ・ミンギョン著、小山内園子・すんみ訳『失われた賃金を求めて』(タバブックス)の書評を書きました。 https://book.asahi.com/article/14332004 イ・ミンギョンさんといえば『私たちにことばが必要だ フェミニストは黙らない』。「望まないやりとりははじ…

新連載「日本語に住みついて」はじまります。

この4月より1年間、信濃毎日新聞文化面「思索のノート」にてエッセイの連載はじまります。毎月第二日曜日が温の登場日です 4月12日、第一回めが掲載されました。あちこちで書いたり喋ってきた内容ではありますが、今もたぶん、かつてのわたしのように、こと…

📚いい「先生」に巡り合えたら

エリザベス・アセヴェド著、田中亜希子訳『詩人になりたいわたしX』(小学館)の書評を書きました。 https://book.asahi.com/article/14283807 「書くことは傷つくことから自分を守るためのたったひとつの方法のように思えることがある」。 いい「先生」に恵ま…

📚「家」をめぐる独自で多彩な世界

楊翠著、魚住悦子訳『少数者は語る』(草風館)の書評を書きました。 https://book.asahi.com/article/14204339 「補いたかったのは、まさに台湾学術史におけるこの欠落した部分であった」。 みずからを振り返り、自分自身の境遇のありようを探究しながら、〈…

📚同情も激賞も招かぬ語り方とは

イギル・ボラ著、矢澤浩子訳『きらめく拍手の音 手で話す人々とともに生きる』の書評を書きました。 https://book.asahi.com/article/14146874 昨年、グカ・ハン著、原正人訳『砂漠が街に入りこんだ日』に推薦文を書かせてもらったご縁でおつきあいがあった…

📻ラジオ深夜便に出演します📻

1月24日(日)午前4時05分~NHKラジオ第1 ラジオ深夜便 ▽明日へのことば「“ふつう”って何だろう」というテーマで、アナウンサーの鎌倉千秋さんとお喋りをします。 https://www4.nhk.or.jp/shinyabin/ 深夜便に、出演できる日が来るなんて。 2018年秋、NHK…

📚二つの母語持つ「孤児」への道標

田尻芳樹、秦邦生〈編〉『カズオ・イシグロと日本 幽霊から戦争責任まで』(水声社)の書評を書きました。 https://book.asahi.com/article/14092239 同時期に刊行されたヴォイチェフ・ドゥロンク著『カズオ・イシグロ 失われたものへの再訪 記憶・トラウマ・…