🕊温聲提示🕊

温又柔が、こんなことします、や、こんなこと書きました、とお知らせするためのブログ。

本と共に生き延びる📚

朝日新聞12月26日朝刊「本と共に生き延びる」にて「今年の3点』として、

アコーディオン弾きの息子(ベルナルド・アチャガ著、金子奈美訳、新潮社・3300円)
②優しい暴力の時代(チョン・イヒョン著、斎藤真理子訳、河出書房新社・2420円)
③ 荷を引く獣たち 動物の解放と障害者の解放(スナウラ・テイラー著、今津有梨訳、洛北出版・3080円)

を選ばせていただきました。

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https://book.asahi.com/article/14060682

4月に書評委員として着任以来、毎回、ほんとうに書きたくてたまらない本ばかり書かせてもらいました。白状すれば、書けるのなら書きたかったものの、私の読む速度と原稿をまとめる筆力がなかなか追いつかず、残念ながら書けずにいた本もけっこうあって、(新刊は刊行2ヶ月以内という制限が厳しくて…)、ほぞを噛んだことが何度も。派手に広告されてなくても、バーンっと平積みになってなくても、高い志のもと丁寧につくられた〈良い本〉はコツコツ刊行されてるんだなと実感、飛ぶようには売れなくても、少数の心ある読者を確実に勇気づける本を世におくりだす出版社さんや、著者や訳者の方々に敬服する機会も増えました。そのような良質な書物をもっと積極的に紹介してゆくためにも、筆力を研鑽せねば、と思ってます。

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2021年も書評委員、がんばります。小説も、もちろんよ♪